セカンド冷凍庫、置き場所の答え。玄関、廊下、クローゼットの中。

更新 2026.09.18約7分で読めます執筆:WEBライター
冷凍庫を、もう1台。まとめ買いをする家、ふるさと納税の肉が届く家、離乳食を凍らせる家。そう決めたあとに、たいてい同じところで止まる。置く場所が無い。
キッチンは冷蔵庫でいっぱいだ。リビングに白い箱を置くのは気が進まない。それで「セカンド冷凍庫 置き場所」を検索する。
先に言っておく。冷凍庫はキッチンに置くもの、と決まっているわけではない。玄関、廊下、クローゼットの中。条件さえ満たせば、どこでも動く。条件は4つで、置く場所ごとに効く条件が違う。ここでは、その4つを先に置く。次に場所ごとの向き不向き。最後に、いまの家に冷凍庫の場所をあとから作るときの話。順に見ていく。
セカンド冷凍庫とは何か
冷蔵庫の冷凍室とは別に置く、冷凍専用の箱のことだ。前開きの縦長と、上開きの横長がある。
- 前開き …… 幅45〜50cm、奥行55〜65cm、高さ85〜130cm程度と言われる。冷蔵庫と同じ形。棚か引き出しで中が見える
- 上開き …… 幅55〜100cm程度、高さ85cm前後。蓋を上に開ける。容量のわりに安いが、上に物が置けない
キッチンに入らない人が選ぶのは、ほとんど幅50cm前後の前開きだ。冷蔵庫の脇か、廊下の隅に立つ。
置き場所の条件は4つ
どこに置くにしても、外せない条件がある。この4つが満たせるかどうかで、場所を絞る。
放熱の空きがあるか
冷凍庫は、中を冷やしたぶんの熱を、背面と側面から外へ出す。壁にぴったり付けると、熱がこもり、冷えが落ちて電気代が上がる。
必要な空きは機種で違うが、左右に5cm前後、上に10cm前後、背面に5〜10cmが目安と言われる。取扱説明書に必ず書いてある。買う前に、その数字を見る。

コンセントがあるか
冷凍庫は24時間動く。延長コードやタコ足で長く使うと、発熱と発火の心配がある。専用のコンセントに直接挿すのが前提だ。
置きたい場所の近くにコンセントが無いなら、そこには置けない。または、コンセントを増やす工事をする。あとで触れる。
音が気にならないか
コンプレッサーが動く音は、静かな機種でも夜には聞こえる。寝室の隣、リビングの真ん中は、置けても後悔しやすい。玄関や廊下が向いているのは、この点も大きい。
床が平らで、湿気と直射日光が無いか
冷凍庫は重い。中身を入れると50kgを超えることもある。傾いた床、柔らかい床は避ける。
湿気は、外側の結露と錆の原因になる。直射日光は、冷える効率を落とす。洗面所の脇や、南向きの窓の下は、条件が悪い。
場所ごとの向き不向き
4つの条件を持って、家の中を見る。
玄関に冷凍庫
意外に思われるが、いちばん多い置き場所のひとつだ。
向いている理由は、床が硬い、音が気にならない、買い物の荷物をそのまま入れられる。靴箱の脇に幅60cmの空きがあれば、前開きの冷凍庫がそのまま立つ。
向いていない点は、コンセントが無い家が多いこと。玄関は照明用の配線しか来ていないことがある。それと、来客の目に触れる。白い箱をそのまま置くか、囲うか。ここが分かれ目になる。
廊下、廊下収納の中
廊下の突き当たりや、廊下収納の下段。ここも、条件が揃いやすい。
収納の中に入れるなら、扉を外すか、扉を開けたまま使う。閉めると熱がこもる。側板に空気の抜け道を切るか、背面の壁との間を広く取る。

冷凍庫をクローゼットの中に
ウォークインクローゼットの隅に置く人もいる。服の近くなので、湿気と熱には気を使う。
クローゼットは扉を閉め切ることが多く、熱がこもりやすい。置くなら、扉に通気口を付けるか、扉を引き戸にして常に少し開けておく。それができないなら、避けたほうがいい。
リビング、ダイニング
条件は揃いやすいが、見た目と音の問題が残る。テレビの隣に白い冷凍庫があると、どうしても目に入る。
造作のテレビボードや壁面収納の一角に冷凍庫の場所を作れば、扉で隠さずに納まる。これは新築でなくても、リノベーションでできる。
屋外、ベランダ、車庫
冷凍庫 外置きで検索する人も多い。結論から言えば、家庭用の冷凍庫は屋外を想定して作られていない。雨、直射日光、夏の気温、冬の冷え込み。どれも故障の原因になると言われる。
屋根のある車庫やガレージの中で、雨がかからず、直射日光が当たらないなら、置けることはある。それでも、メーカーの保証の範囲を先に確認する。
買う前に決めること
置き場所の条件を並べた。ただ、条件を満たす場所が家に無い、ということもよくある。そのとき、道は3つある。
冷凍庫を場所に合わせる
幅48cmの前開き、奥行40cm台の薄型、高さ85cmの小型。いまの冷凍庫は、置く場所に合わせて選べるほど種類がある。場所を先に測り、冷凍庫をあとで選ぶ。この順番なら、置き場所で困ることは減る。
場所を冷凍庫に合わせる
置きたい場所にコンセントが無い。空きが5cm足りない。収納の扉が邪魔をする。そういうときは、場所のほうを直す。コンセントを1つ増やす、収納の扉を外す、棚板を1枚抜く。小さな工事で、置けなかった場所が置ける場所になる。
造作で囲う
玄関や廊下に置くなら、冷凍庫の寸法に合わせた枠を造作で作る、という選択肢がある。左右と上に放熱の空きを取ったうえで、枠の中に納める。白い箱が、家の一部になる。

枠の中にコンセントを仕込めば、コードも見えない。買い替えを見越して、枠の幅は冷凍庫より10cm広く取る。
どれを選ぶかは、その家で冷凍庫をどう使いたいかで決まる。週に一度まとめ買いをするなら玄関が近い。離乳食を毎日出し入れするならキッチンの近くがいい。安い場所、正しい場所、という答えは無い。
迷ったまま、相談していい
「玄関に置きたいが、コンセントが無い」「収納の中に入るか分からない」「造作にするほどのことか迷っている」。この状態で相談に来ていいのか、と考える人は多い。
結論から言えば、迷いは、相談の材料そのものだ。冷凍庫の型番も、寸法も、決まっていなくていい。
工務という仕事
リノベーションの会社には、工務と呼ばれる役目がある。職人を手配し、材料を用意し、スケジュールを組む。そのうえで、要望に合わせて段取りを組み上げる。
「玄関に置きたい」「見た目は隠したい」「予算はここまで」。そういう話を聞いて、コンセントの増設だけで済むか、収納の扉を外せば入るか、枠を造作するか、を組み立てるのが工務の仕事だ。冷凍庫1台の話でも、聞くところから始まる。
図面どおりにはならない
もうひとつ、先に知っておいてほしいことがある。
コンセントを1つ増やすだけの工事でも、壁を開けると、配線が思った経路で通っていないことがある。柱があって、通したい場所を通せないこともある。想定外は、小さな工事でも起きる。
金額は契約の前に確定させる。それは変わらない。そのうえで、最初から現場の意見を共有しておくと、想定外が起きたときの判断が早い。「ここは柱があるかもしれない。あったらこちらから引く」を、着工前に一緒に見ておく。
いまの家に、冷凍庫の場所をあとから作る場合
新築ではなく、いまの家に置き場所を作りたい人のために、条件を置いておく。

コンセントを増やす
いちばん多い工事がこれだ。近くの壁にコンセントがあれば、そこから分岐して引ける。無ければ、分電盤から新しく引くか、天井裏や床下を通す。
マンションでは、コンクリートの壁に配線を埋め込めない。壁の手前に配線を通す下地を立てるか、露出の配線カバーで納める。玄関の壁は、この条件に当たることが多い。
収納の扉と棚板
廊下収納や玄関収納に入れるなら、扉を外し、棚板を抜く。それだけで済むことも多い。扉を外した跡の丁番の穴は、埋めるか、造作の枠で隠す。
床の補強
木造の2階に上開きの大型を置くなら、床の下地を見る。50kgを超える箱を長く置くので、根太の位置に載せるか、板を1枚敷いて荷重を散らす。
まとめ
セカンド冷凍庫の置き場所について、分かっていることを並べる。
- 条件は4つ。放熱の空き、コンセント、音、床と湿気
- 放熱の空きは、左右5cm前後、上10cm前後、背面5〜10cmが目安と言われる
- 玄関、廊下、廊下収納の中は、条件が揃いやすい
- クローゼットの中とリビングは、熱と音と見た目に気を使う
- 屋外は、家庭用の冷凍庫には向かない
- 道は3つ。冷凍庫を場所に合わせる、場所を冷凍庫に合わせる、造作で囲う
安い場所、正しい場所、という答えは無い。あるのは、その家で冷凍庫をどう使いたいか、だけだ。
置き場所が決まっていなくてもいい。迷ったまま話すところから、冷凍庫の置き場所は決まる。




